この本はスキージャンプの女子を題材とした小説です。主人公は小学校高学年の女の子。北海道の田舎町でスキージャンプがどの様に行われ、選手として大人として成長していくか。そういったことを描いた小説です。
まず小説としてストーリーが抜群に面白いです。内容を言うわけにはいかないですが、読後した後に爽快でいて心温まる気持ちになることは間違いないです。ずっとずっとこの物語の続きを読み続けたい・・・と誰もが思うことでしょう。
そして、小説の舞台が北海道のスキージャンプの話なので、北海道の子供たちの生活環境やジャンプを始める経緯、ジャンプ少年団がどの様に活動しているかなどを一緒に知ることができます。
地域の大人達がどういった目でジャンプをする子供たちを見ているか。両親や家族がどれほど怪我しないか心配で不安な思いを抱えているか。そういった様々な思いや実情なども知ることができます。
選手たちは負けられないという焦りや不安、大ジャンプをしなければというプレッシャー、そして何よりもジャンプが好きだという気持ち。
そんな沢山の人々の多くの「想い」を乗せてジャンプする。読み終わった後に、より一層ジャンプ競技に思い入れを持つことができる様な素晴らしい作品です。ぜひ読んでみてください。