2016/02/19 @ラハティ(芬蘭)
高梨沙羅が危なげないジャンプで優勝。今シーズンのW杯の総合優勝も決めた。リュブノーでの2試合の未勝利から次の試合とあって調子を判断する絶好の試合であったがリュブノーでの敗戦が台との相性であることが明確に分かった試合であった。
ちなみに、高梨だけでなく日本人選手全体が結果が良好であったので、日本人に相性の良いジャンプ台であったのだろう。逆にスロベニア旋風は終わってしまったのも台の相性を窺わせる。
そのなかで2位はブティッツ。多くのスロベニア選手が成績を落とす中で立派に2位。先週の優勝がフロックでないことを証明して見せた。彼女は総合3位でシーズンを終えるだろう。
3位には伊藤有希。2本そろえることができない今季にあって、ちゃんとそろえることができた。飛型も54.5の最高点を獲得してテレマークなど技術の高さを見せつけた。
日本勢は岩渕が自己最高の6位を獲得した。トップ10選手の中で40点台の飛型点。40点台は15位以下でないとみられない数字なのでテレマークを入れられれば表彰台も狙えた成績であった。
空中姿勢は綺麗な前傾でラージヒルでのジャンプが楽しみな形。彼女はもともとビックジャンプを時々しているが2本揃えられたのはこれが初めてではないのかという出来栄え。伊藤有希が持っている多くの物を全く持ってないが(笑)伊藤有希が唯一持ってないものを持っているという不思議な選手。
彼女がもう一皮むけたら日本ジャンプ陣に良いニュースとなるだろう。96.5mと高梨に次いで2番目の飛距離を出したのはお見事。会心のジャンプにコーチ陣も驚いたと言うより唖然の表情。山田いずみコーチは「え?あれれ?」という驚きの顔
なお勢藤優花は20位でまずまずの結果であった。彼女はW杯参戦2年目で毎試合が学習であろう。次のジュニアの世界選手権に出場するということで頑張ってほしい。クリネツとチホノワが強力なライバルだがチホノワにはぜひ勝って欲しい。
海外勢はクリネツとがユース五輪の為に欠場。ブティッツは踏み切りの際に解説の元康さんも言っていたがカンテで瞬発的に踏み切るのでなく長く徐々に足の裏でじわじわ踏み切るという踏切ができていたので失敗ジャンプが少なくそれが安定して今シーズンの善戦の結果に繋がっているのだろう。
イラシコは4位。高梨との総合優勝をなんとしても阻むつもりか少し力んだ結果に終わってしまった。
なお高梨選手の優勝が決まり、現地の日本人応援団もガッツポーズをしていた。
それにしても高梨選手は技術的な完成度が高い。とにかく今大会は3選手が会心のジャンプを見せたのでコーチも応援の観客もガッツポーズに忙しかった。
【おまけ】
結果は以下の通り