ソチと平昌の結果の比較
ソチ
フォークト | 247.4 |
イラシコ | 246.2 |
マッテル | 245.2 |
高梨 | 243.0 |
平昌
ルンビ | 264.6 |
アルトハウス | 252.6 |
高梨 | 243.8 |
アヴァクモア | 230.7 |
フォークト | 227.9 |
イラシコ | 225.9 |
こちらがソチと平昌の順位です。わざわざこのブログを見る方には説明が必要ないかと思いますが、ソチはポイントが非常に僅差での結果になりました。金から4位までわずか4ポイント。逆に平昌では金から4位まではなんと34ポイントと大差になりました。
ルンビとアルトハウスを抜かして平昌の結果をみてみると、高梨選手の243.8ptがぶっちぎりのトップで金メダル。「沙羅ちゃん金メダルおめでと~」となって、銀にアヴァクモア。そしてフォークトとイラシコが3位4位で2~4位のポイント差がわずか5点と僅差での戦いとなったと説明できるかと思います。
高梨選手は確かに去年の中盤から不調気味でアプローチの姿勢に苦しんでいますが、やはり金と銀のメダルを獲得したトップ2が一気に突き抜けた実力をもったと考えるのが一番自然なのかと思います。
フォークトとイラシコの成績と高梨選手の成績をソチと平昌で比較すれば本当によく分かるかと思います。
船木選手の試合の分析
こちらに長野五輪金メダリストの船木さんの女子ジャンプの結果の分析記事があります。記事が消えるかもしれないので大切な部分を引用してみたいと思います。
●ルンビの空中でのバタつきについて
技術的なものは変わらないです。ただ、体型による有利な点があって、筋力や正確性で上回っているぐらいです。
ルンビ選手は、それにプラスして空中での技術を持っています。空中での飛型は高梨選手よりもキレイではないのですが、スキーが暴れても風に当てながら、風を巻いて浮力に変える技術です。
ですので、見た目は高梨選手の方が良いのですが、肩も手も動かしながら浮力を得ようという技術が、今回の金メダルと銀メダルの差であり、金メダルと銅メダルの差であったと思います。
今までジャンプは「空中でなるべく無駄な動きをしないこと=ロスが少ない良いジャンプ」だと思っていたのでこの発言には驚きました。あんなにバタバタしてもいいというか、むしろプラスだということです。
今まで「なんであんなにバタバタして普通なら落ちるのに最後に伸びるんだろう」と思っていたので目からウロコでした。
●ルンビの急成長について
これは聞いた話ですが、ソチ五輪後の4年間は、男子のトップチームと女子のトップチームが一緒に合同トレーニングをしていたそうです。
これは他のスポーツでも同じで格闘技などはトップの女子選手は男子に混じって練習しております。
●男女一緒の練習について
日本の場合は、企業チームが主体で、練習はそれぞれバラバラだったりします。またチームの考え方もありますので、すぐに変えるのは難しいかも知れません。ただ私のチームにいる勢藤も今回出場しましたが、彼女にとっても男子と同じ環境で、同じレベルのトレーニングメニューをこなせていければ、さらに高いレベルで戦えます。
伊藤有希は土屋ホームで葛西や小林弟と一緒に練習しているのでその効果があったのかもしれません。岩渕選手も北野建設で竹内選手らに揉まれています。勢藤選手は雪印に問答無用でぶち込まれれば相当伸びるのではないかと思います。