2016/12/11 @ニジル・タギル(ロシア)
簡単に書くと高梨が久しぶりの大逆転勝利をした試合だった。
風はコロコロ変わって一定にならない。男子は強風中止、女子は昨日も荒れていたので荒れるジャンプ台なのだろう。
昨日は風に泣いたザイフリ・伊藤の二人は明暗がわかれた。ザイフリが当たりで伊藤が外れであった。
高梨は1度目が4位。距離は出てないわけではないけれどテレマークが入ってなかった。それでもトップから4点差。飛型が1点高ければ合計3点で1点差なのでもっと楽に戦えた。逆に二度目は距離もテレマークも完璧で納得のいく出来。残りの3人はプレッシャーというか100メートルに目安のラインが引いてあって無理だと思っただろう。
【日本勢】
岩渕 夏の悪いイメージのままで風の影響もあるがそれでも来年に向けてもっと順位が上の方を狙いたい。板が上がる病、両足着地病は緩和されてる。解説の竹内さんはメンタルだと言っていたけど何なのだろう。結婚でもしたら絶好調になるのかな?
勢藤 平均10位前後と一昨年から着実に成長している。このペースでいけば来年は常時トップ10入りも夢ではない。空中でもう少し粘りたい。
伊藤 2回目は全体の4位と好調。ぜひ初優勝を狙ってほしい。
【海外勢】
ピンケルとヘルツルは絶不調らしい。昨年のオーストリアは圧倒的だったが、このままでは国別はスロベニアに負ける感じ。特にヘルツルは空中ですぐに失速して勢いがない。ロゲイユと同じ感じ。
フランスの15歳のMORAT モラでいいのか?この年齢で末恐ろしいジャンプをする。スキー板が上がってるのに失速せずに飛距離がでる。将来性も含めて凄いジャンパーだ。これでもう少し前傾姿勢ならもっと飛距離がでるのだろうか・・・。5年後とかに彼女の時代が来るのかな?
同じく若手はスロベニアのクリズナ。16歳だが今年本格参戦で20位以内をキープ。凄い。
ルンビュは今日はルンビュの日ではなかった。まあ、いつもあのジャンプができないから難しい。だから高梨の次元の違いがルンビュをみると際立つ。
ザイフリは2回とも完璧なジャンプ。イラシコとエースの交代時期か。
地元ロシアのアブバクモアはパワー系の踏切で強引にねじ込んできた。同じく好調のドイツのルプレヒト。彼女は高いジャンプでパワーで押し切るノーマルヒル特有で今シーズンは好調。しかし今回は着地で怪我をしてしまった。軽傷であるといいのだが。
岩渕、サラヘン、ザイフリ、現在療養のリーネ・ヤーなど女子の怪我は多すぎる。女子の膝の構造上、靭帯断裂をし易いので男子と違う着地のルールが必要かもしれない。ただ、幸い高梨は着地が苦手だが、その原因でもある横から滑るタイプの着地なので膝への負担が少ない。逆にサラヘンの上から落ちるタイプの着地は膝にもろに衝撃を受けるので怪我が心配。
テレマークで着地する目的は、転倒防止の安全策なのだが膝への負担を考えた着地ではないと思う。あくまで骨格が強い男子の着地方法なので女性には酷かもしれない。当たり前だけど膝は曲がるので着地の際は膝を曲げて衝撃を緩和するのがベストな着地ではあろう。
小学生の男の子が高い塀からジャンプすると必ず両足着地で膝を曲げて着地する。それが自然な姿なのだろう。
ここから1ヶ月はお休み期間。この間に動画をまとめてあげたいと思う。