2018/03/24 @オーベルストドルフ(独逸)
試合結果はこちら
http://medias1.fis-ski.com/pdf/2018/JP/3147/2018JP3147RL.pdf
ヒンツェンバッハが雪不足で延期になっていたのですが、延期ではなく最終的にキャンセルとなったのでオーベルストドルフが今季の最終戦になります。ドイツは頑張ってヒンターツァルテンを含めて4回の開催になりました。
試合は多くの人が「ルンビの完勝」もしルンビが無理なら「アルトハウスが勝つだろうな・・・・」と思って見たことかと思います。実際高梨選手も「まさか勝つとは思わなかった」と正直に感想を述べたぐらいですから。
試合は上位陣がパッとせずに飛距離が伸びない中で高梨選手だけ鋭い踏切から2位に10ポイント近くの差をつける100.5mのジャンプで単独でトップに立ちます。2位に5mの差なのでこれは安全圏です。
一番気になるルンビとは11点差なので2回目に6m以上の差をつけたら逆転されます。それでもかなり逆転は難しいでしょう。ただ、これを逆転する能力を持っているのが今年のルンビであり圧倒的な差でもあるのです。
高梨選手はアプローチの速度も10位以内の選手達と比較してちょっと遅いぐらいの許容範囲。飛距離もそうですが、助走速度が改善されたのは良いですね。
それとテレマークですね。1回目で飛型点が56点と全選手で一番でした。今シーズン、ルンビとアルトハウスの圧勝の影響でテレマークの重要性が薄れていますが、今シーズンは今までで一番テレマークが上手くなっているというか、ちゃんと出来てますよね。
テレマークの改善のおかげで着地で大幅に差をつけられるという心配もなくなってこの点は目に見えて成長してます。ちなみに岩渕選手も相当テレマークがよくなってきてます。
2位に入ったのはイラシコ選手。復帰後から物凄い勢いで調子がいいです。昨年と一昨年と比べても今季は更に調子がいいですね。本当にケガしたの?と不思議に思います。手術をするとルプレヒトやサラ・ヘンドリクソンの様に成績がパッとしないのですが、むしろ伸びてる・・・・
もしかしてここ数年は膝の調子が思わしくなくて手術をしてそういった不安が解消されたってことなのでしょうか・・・・昨年までは「オリンピック後には引退・・・」みたいな雰囲気で、実際にインタビューでも「最後のオリンピックになりそう」とか引退をほのめかしていましたが、まだまだ全然やれそうです。レジェンドですね。
それとシーズンの最終戦で、順位もほぼ決まっているということで各国とも若手の選手を登場させてきましたね。スロベニアの16歳のブレシェルは10位。オーストリアのエダー?(Eder)も同じく16歳で11位。ザイフリやヘルツルより順位が良いんですがどういことでしょうか・・・・
スロベニアはクリネツの後にクリジュナルが新人として登場したのにクリジュナルより更に若手が登場するとか一体どんなにジャンプ熱が高いのか・・・・
逆にハラランビエ、ルメール、キュッカネン、イングランド、などは2回目に進めずに女子ジャンプの急速なレベルの向上と低年齢化(これは男子をみても分かる通りあるレベルに達したら若い選手は登場できなくなります。)には目をみはるばかりです。
そういった意味で順位が変わってない岩渕&勢藤選手もちゃんと取り残されずに成長しているということで凄いな~と思います。
最後に
高梨選手優勝おめでとう!!
シュリーを超えて単独でのW杯最多記録ですね。おめでとう!!次は北京での金メダルですね。