W杯 2017-18

2017-18 W杯 個人総合成績を振り返る

今シーズンの個人総合成績を振り返ってみたいと思います。

個人シーズン最終成績
http://medias2.fis-ski.com/pdf/2018/JP/3148/2018JP3148WC.pdf

まずは、1位の回数です。

個人全15戦

ルンビ    9勝
アルトハウス 3勝
高梨       2勝
イラシコ     1勝

特質すべきはルンビの凄さです。ルンビは9勝もさる事ながら、2位4回、3位2回と表彰台を逃していません。これは普通にジャンプすれば圧勝、多少失敗しても優勝、失敗すると表彰台という異次元のレベルのジャンプをしていたからでした。平昌オリンピックでも確か1回目はタイミングの遅れのやや失敗気味のジャンプでした。

昨シーズンまでは「爆発力もあるけど安定度に欠ける」といったジャンプでしたが今年は格段に安定度が高くなり踏切でバランスを崩すなどの失敗が殆どありませんでした。ルンビはこの好調な状態を維持して来年を迎えればまた同じく連勝街道を歩むかと思います。

あとはケガだけが心配です。彼女のジャンプはヒルサイズ付近に着地する危険度もそうですが、テレマークも上手いのですがいかにも衝撃が強そうな着地なのでサラヘンや他の選手の様に膝だけが心配です。

日本勢は優勝は無理かと思ったのですが高梨選手が最後に2連勝をしました。しかもかなり調子を上げた状態での優勝だったので来年に向けてよい感触を掴んでシーズンオフを迎えられそうです。

最後のオーベルストドルフの2連戦では鋭い踏切が戻ってきたので、来年はアルトハウスを倒して最低でも2位を定位置として確保できればと思います。

総合4位は伊藤選手。だいたい総合4位だと1回ぐらいは優勝しているはずなのですが、今シーズンは優勝はなし。イメージとして常に5位を取り続けたら総合4位になったという感じです。表彰台は2位が1回、3位が2回。そして5位が6回。5位が定位置でした。

定位置としては、ル→ア→高→誰か(だいたいアブ)→伊藤 といった感じですね。

4~6位の伊藤、アヴァクモア、フォークトは今までの実力通りの順位といった感じです。アヴァクモアは地味に成長してますよね。

7位はイラシコ姐さん。わずか復帰から7戦での7位。復帰後1位1回、2位3回と絶好調です。来年の世界選手権でも狙ってくるでしょう

8位はヘルツル、テレマークが苦手なことも含めて高梨選手にそっくり。ココ2年ぐらい伸び悩んでいます。来年に化けるかもしれません。どうでもいいけど美人なんですよね。

9~11位はスロベニア勢。クリネツが11位でクリジュナルが10位。なんとスロベニアのエースのクリネツを上回りました。でも9位がボガタイとなにがなんだかわかりません。

とりあえず、未だに優勝未経験の大物選手って最有力がクリネツで次がヘルツルなんですけど、クリネツより前にクリジュナルが優勝するかもしれません。

ただ、彼女のジャンプは、とっても魅力的でファンが多い攻めのジャンプなんですが、非常に崩れやすいジャンプなので一旦崩れたらシーズンダメになるぐらいの危険性も高そうです。まだ熟成させるのに時間がかかりそうです。

12位はザイファルト姐さん。WF・GFの他にコスメファクターを入れたいぐらいの選手です。

13位は勢藤選手。う~ん、今シーズンは10台の後半をよくとってるイメージなので驚きです。岩渕選手より上なんだ~という感じでした。ただ、よく見ると最終戦の4位が50ポイントなので最終戦がなければ総合17位ぐらいでした。

しかし、高レベルで2本揃えて4位になったのは好材料で、伊藤選手もソチ後に2本揃えられるまで時間がかかったので、北京に向けてたくさん伸びしろがあって嬉しいですね。

15位はザイフリさん。同じ様な成績であったブティッツが消えたことを考えれば15位に踏みとどまったと言うべきか。年齢的に伸びしろを考えると今後は厳しいかもしれません。しかしイラシコ選手が順位を下げてないことを考えればまだまだ期待です。

16位は岩渕選手。今シーズンはテレマークを入れ始めました。それと踏み切りでのコツを掴んだのか、札幌大会前後のジャンプを見ているとなんか大化けする確変の雰囲気があったのですが、確変は不発のまま終わってしまった様です。

見ていて後少しで何か掴めそうだけどつかめないというもどかしいジャンプでした。(蔵王後のインタビューでも「何か掴めそうで儚く消えた」と言ってたのが印象的でしたし、実際みていて本当に「来るかも」と期待できる雰囲気でしたのでちょっと残念です。)来年に期待です。

以下はざっくりと・・・

17・20位とノルウェー選手が入り、ルンビだけのノルウェーから脱却した感じです。というか、ジャンプも明らかにルンビに似たジャンプで良い意味でルンビの影響を受けています。ヤー姐さんが引退して心配したのですがもうこれ以上成長しなくていいからと思うぐらい伸び盛りです。

マルジナー姉妹は20位前後でマルジナーというよりフランス勢はちょっと低迷してます。ルメールは28位、モラは29位です。

25位のキュッカネンと30位のハラランビエはたまに2回目に進めないこともあり、20位後半が定位置なのでこれから更に全体のレベルがワンランク上がると2回目に進めないことが増えるかもしれません。結構危険で心配です。

スロベニアの新生ブレシェル?は31位。オーストリアのEderは34位。ふたりとも全試合通年通せば来年は軽く20位以内だと思います。

ブティッツ37位。

岩佐選手は39位ですが、獲得した試合は全て日本でのポイント。終盤の海外での4戦ではポイント獲得ならずなのでまずは海外初ポイントです。

ニタ・イングランド、ほぼ全戦参加してわずか1ポイント。55位の最下位です。北米勢はちょっと厳しいんかな~という感じです。

というわけで・・・

一昔前のフィギュアの浅田真央さんや、そして現在の卓球の張本君や「みうみま」ではないですが、女子のジャンプに関してもオリンピックの正式種目となって以降に大きな動きがありました。

競技としての将来性が見通せるようになり、欧州の若手世代がベテランを追い出し始めています。今の世代がベテランになるまでこの強さのインフレは続くのではないかと思います。

男子は競技として成熟してるので二十歳以下で活躍するのは難しいですね。最近ではフォルファングとか3号ことドメンが若手で勢いあるってイメージあります。フォルファングは多少歳を取りましたが・・・

あ、それとドメンつながりでプレフツ家の双子姉妹がそろそろコンチなどデビューするんじゃないでしょうかね・・・・

五輪も終わって思い切ったフォーム改造に取り組む選手も出てくると思います。戦国時代の幕開けです。楽しみです。あと文章を最後に読み返したら「伸びしろ」ばっかり書いてるのでどんだけ伸びしろ好きなんだよ・・・と自分でツッコんでしまいました。

それではまたサマージャンプでお会いしましょう。

アドセンス




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